転職エージェントの生態

人手不足の業界を中心に採用お祝い金がもらえる求人が増えています。飲食業のアルバイトや自動車製造の期間工は以前からありましたが、医師や看護師、介護士、薬剤師、建設業界といった資格が必要なお仕事では増加傾向にあります。
採用会社から臨時報酬として支払われることが約束されている採用祝い金が最強です。採用会社以外から支払われる場合には求人広告や斡旋料から支払われることになるので少なくなったり、支払われないということが起きます。
入社祝金が即支給となっている仕事を探している人も多いと思いますが工場派遣でメーカー直接採用の社員よりも給与水準が低いとか、即日の会社は入寮費用で相殺されるようなからくりがあります。メーカー採用や派遣会社経由での場合には勤務数か月後の支給条件となっているところが多いです。金欠だと目先のお金に目を奪われがちですが、きちんと仕事を続けるなら皆勤手当てや満了慰労金といった名目の報酬があるほうが待遇は好条件です。
求人サイトの中には採用が決まったら採用お祝い金がもらえると告知しているところがあります。そのお金の原資はどこかというと求人サイトが求人広告の成功報酬として採用会社から受領したお金です。採用会社が求人サイトへ報酬を払わなければ祝い金は出ないということになります。具体的には採用時のアンケートで何を見て応募したのかという質問の回答に求人サイト名を書いておかないと別のルートで応募したと扱われます。
一方で、転職エージェント(※職業紹介事業者)には「就職お祝い金」などの名目で求職者に金銭等を提供して求職の申し込みの勧奨を行うことは禁止されています。これは予め求人会社と職業紹介事業者が契約をしており
※職業安定法第4条では、職業紹介事業について、「求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあっせんすること」と定義されています。
転職希望者が就職すると職業紹介事業者は成功報酬としておよそ該当者の年収ほどの金銭が得られるため、職業紹介事業者から転職希望者へ成功報酬から就職お祝い金を払い、繰り返し転職を勧誘する方法で荒稼ぎする事例が多数見られました。
近年は人材市場が完全に売り手市場で、人手不足を解消しようと求人を出しても見合った人をなかなか採用できないため、職業紹介事業者への求人に回す予算を振り替えて、リファラル採用として自社の社員から友人や知人などを紹介してもらうことで自社の社員と採用者へ報酬を出す手法が注目を集めています。現状の社員の友人だと、同じ大学や前職ということもあって能力的にも同質の人材を見つけやすいのでメリットがあります。フレンドリーな社風で社員同士が友達感覚、20代~30代くらいの年齢をターゲットだとフィットしやすいと思います。
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